市民と市政をつなぐ議会傍聴情報                     2011年129日発行

第53号

 

           お   

                       目  次

     

多摩市議会は市民の期待に応えているか       代表  神津幸夫 ・・・・・ 2

23年4月「多摩市議会議員選挙」

投票率の大幅アップを実現しましょう        和田  牧野順一 ・・・・・ 5

市民提出の「政策提案」第1号が可決した       豊ヶ丘 勝山 弘 ・・・・・ 7

市議会に政党は必要でしょうか               永山  深沢宏行 ・・・・・ 8

自分の老後は自分で備える                         永山  水野 宏 ・・・・・ 9

  【資料】多摩市の特別養護老人ホームの現状                        

多摩市の赤字市債発行はNO!           落合  落合重美 ・・・・・ 11

多摩市を住んでみたいまちにするために                 ・・・・・ 12

                        

             

 


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                              首都高速道を八王子ICまで!

本文12ページをご覧ください


多摩市議会は市民の期待

 

に応えているか。

               

 代表 神津幸夫

                                     

T、第5次多摩市総合計画・基本構想審議

平成22年度12月定例議会において第5次総の議会審議が2日間(12/16.17)にわたって行われ、最終日(12/24)には全員一致で可決された。

 第4次総が平成22年度で終了のため平成23年度から概ね20年後を見据え、まちづくりの基本理念のもと、多摩市の将来都市像、目指すまちの姿、その実現の基本姿勢を示す基本構想である。

今後この基本構想下で概ね10年間を目途に目標達成のための基本計画として政策、施策、行政と市民の役割を示すものとしており、成果指標と数値目標が設定されることになり計画の実効性を確保するために、4年ごとに(市長任期も勘案)10年間の計画として改定してゆくものとされている。

 

基本構想の大前提として想定人口と財政の見通しを明確に資料として開示され、傍聴市民にも分かりやすく、考えさせられるものだった。

想定人口 …平成23年〜平成43年21年間は14.7万人〜14.9万人で推移

財政見通し…平成23年〜平成27年5年間で100億円の不足

 

としており、人口動態はほぼフラットで推移しているが、その人口構成による労働人口の減少と高齢化による扶助費の増加は財政への影響が大きく、現状のサービス水準を維持するだけでも年間20億円〜30億円の不足が明示されており、この現実から決して市民は目を背けてはならないと思わざるを得ないものだった。(詳細は全て公開されている)

基本構想の概略内容は以下のようなものとなっている。

 

第1章 まちづくりの基本理念

 「市民が、市民の手で、市民の責任で主体的にまちづくりにかかわることが大切です」の多摩市自治基本条例の前文をその基本理念としている。

  1.市民主権による新しい地域社会の創造

2.豊かなまちを次代へ継承

3.自立的な都市経営

 

第2章 将来都市像

 

 「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」

 

第3章 目指すまちの姿

 

○市民の暮らし

  1.子育ち・子育てみんなで支え、子どもたちの明るい声がひびくまち…子育て・子育ち・学校教育分野

  2.みんなが明るく、安心して、いきいきと暮らしているまち…健康、医療、福祉分野

 

○市民の力・地域の力

  3.みんなで楽しみながら地域づくりを進めるまち…市民活動、コミュニティ、生涯学習、文化分野

 

○活力ある都市

  4.働き、学び、遊び、みんなが活気と魅力を感じるまち…産業振興、雇用、観光分野

  5.いつまでもみんなが住み続けられる安全で快適なまち…都市づくり、住宅、防災、交通分野

 

○環境

  6.人・自然・地球みんなで環境を大切にするまち…環境分野

 

第4章 「目指すまちの姿」の実現に向けた基本姿勢

1.市民主体のまちづくりの推進

2.持続可能な質の高い行財政運営の推進

以上。

地域主権の今、議会存在の原点へ!

 

市長部局から提案された構想につき、全体及び各章ごとに議会での質疑応答があり検討がおこなわれた。大小様々な討議があったが、概ねは議員自体が疑問を持った点の確認的なことが多く「今更そんな事聞くの」的なものが多かった。特に「文章表現がおかしいのではないか」とか、「ここに相応しくないフレーズではないか」などの質しもあったが、原案通りで可決に至った。

二日間の審議を聞いていて、市民として単純な疑問を抱いたのは、議会・議員はこの構想案をここで初めて目にしたのではないだろうにということ。

何故、此処に至るまでの過程において議会はもっと積極的に参加しなかったのか。

行政は市民参加の諮問委員会を重ね、市民からのパブコメを求め、更に市民参加のワークショップも開催している。このワークショップに議会グループとしての参画くらいがあってもよかったのではないか、それを否とするなら、どれだけの議員がこのワークショップを真摯に見守ったのか。

今後予定される「基本計画」には議会は審議・議決をしないとされているため尚更ではないのか。更にこの審議の最終段階において、一議員から動議が出されたが、即否決となり市民としては「何ごとなの」と疑心暗鬼のうちに閉会となってしまった。

後刻その動議の真意を訊ねたところ、この基本構想につき議員間討論を行いその議論を深める時間を持ちたいとのことだった。

多摩市議会は、東京都では初の議会基本条例制定まで漕ぎ着け、議会の大きな役割として政策提案を謳い市民にも求めた。

まさにまちをどう創っていくか、基本形として、20年後も歳入60%が市民税依存のまちとするのか。基本構想において議会・議員のその想いが反映されないことは議員自らその主張を放棄していると言わざるを得ない。

議会基本条例制定の過程において、「議会・議員は首長と対等である」「議会は行政チェックだけではなく政策提案こそ二元代表制の実質化である」。

また議会においても「議会は市民の意思決定の最高機関である、市長はその中での執行がその責務」と決め付ける発言などを耳にしているので殊更である。

 

阿久根市名古屋市、大阪府のような首長と議会の関係を良とするのか

 

地方分権から地域主権の現況下での議会は、単に行政の審査機能ではなく政策提案が実質化されてこそ、今ある二元代表制の意義があるわけで、これが実現できない議会はその存在を疑われても致し方ない。

議会は市民の意思決定、議決の場と主張するなら、それらしきことをやってからにして貰いたい。

革新的と言われる全国の首長が(鹿児島阿久根市竹原市長、名古屋の河村市長、大阪の橋下知事等など)それぞれ違いはあっても、議会に見切りをつけてやっているようなことは、市民にとっては不幸なことで、そんなことにならないよう是非奮起してもらいたい。

この動議は、心ある議員がそのことに心を砕いて、多摩市の「幹」作りのところで議員が参画し、討議しなければ自分たちの存在を疑われないか、の叫びではなかったかと前向きに受け止めている。 

否決した委員長、他多数の議員はどう思っているのか。

 

U、憤懣やるかたない生活常任委員会

12月定例議会中の生活常任委員会に市民からの陳情として「多摩市街づくり条例」遵守指導の陳情があり趣旨採択となった。

 これは過去の議会でサンピア多摩の跡地の本体部分は桜美林大学が取得し多摩市の要望も受け入れられている。

併せて隣接の駐車場は民間企業への売却を承認している。(後刻の新聞記事の報道では桜美林大学取得の本体部分は24.9億円、駐車場部分は40.3億円で有楽土地に売却となっている)

 RFO(年金・健康保険福祉施設整理機構)へ当時の渡辺市長、藤原(忠)議長も積極的に働きかけその主張をおこなったものであるが、この時点で既に駐車場跡地には、マンション建設がされるであろうことは誰がみても明らかだった。

民間に売却され、条例に基づきマンションが建設されることに、地方行政が何処まで立ち入れるかが難しいことは、市民も承知をしている。  

市民は、まちのかたちとしてみどり豊かな住宅都市でありたいとも願っているため、多摩市に相応しい魅力ある居住空間が創出され、都心へのアクセスというハンディを乗り越え、このまちに住んでもらえることも願っている。

そのためには行政は民間事業であっても積極的に関り、他市には見られない新しい居住スペースづくりに一丸となって取り組むきではないか。

新市長は、ことある毎に「ナンバーワンでなくていい、オンリーワンのまち」というが、こんなところにもそのチャンスは十分に眠っている。

市民から陳情があったからといって、我こそは市民の味方なりと、この期に及んで、行政の怠慢をなじる議員に、思わず傍聴席で「議員は今まで何をしていたのか」と怒鳴りたくなった。

どうして売却決定時に議会で、このまちの将来像を踏まえて十分な議論しなかったのかと腹に据え兼ねている。

この一事からも、議会は殆ど行政のチェックだけで積極的な政策提案、論戦をしないため、全てが後追いとなり、このことにより市民は膨大な損失を蒙っていることが分かっていないのだろうか。

マンション建設予定地には昨年、11月着工の建て看板が空しく寒風に揺れている。長引けば長引くほどその間市税も全く入らない。

ついでに隣接している「若者が集い賑わいを創出する筈だったわんにゃんらんど」も撤退久しく、多摩ニュータウンの表玄関の一等地は今、草茫々。

市民は、このUR任せ、しかも市民提案を無視し、その場限りの無策な行政・議会の怠慢がもたらしている損失を決して許してはならない。

 

来る4月24日には市議会議員選挙が控えている。

私たちのまちの将来、持続可能なまちにするために、歳入不足、扶助費の増大が予測される今だからこそ、高齢者、子どもたち、弱者にも手が差し伸べられるまちの財政を豊かにできる知恵ある議員をなんとして議会に送らなければならない。

 

「みんなが笑顔で、いのちにぎわうまち多摩」にするには何を守り、何を我慢しなければならないのか以上に、行政と一体になって歳入増を果す夢のある議員の登壇を切に願う。

 

その責を頼む市議会議員選挙が、投票率が50%にも満たない(前回は47,95%)市民観客自治から、市民参加自治への脱却をしなければならない時がそこにきている。

自治基本条例の市民参画、議会基本条例の市民参画を「お飾り」にしないためにも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多摩市の生活保護世帯数   1,463世帯

人員数   2,189人

     予算総額(平成22年 )  約35億円

(平成21年決算)      31億円

<平成22年11月現在>

「働かないことを選択」するのではなく「働きたい」

を呼び起こせる多摩市に!

働けずにいる人に働ける場のある多摩市へ!

そのためには、先ずは健全財政を!

稼げる有能な議員を!

 

 

           

 

 

議会傍聴席市民のつぶやき

                         (了)

 

 

23年4月「多摩市議会議員選挙」では

 

投票率の大幅アップを実現しましょう!

 

〜待望の市議選についてウオッチング会員から「多摩市有権者の皆さん」へのお願い〜

        

 和田 牧野順一(23・1/24)

 

平成22年最後の議会「12月議会(第4回定例会)」も本会議「一般質問」で、新市長が質問議員に対して、同年9月施行された「議会基本条例」で市長に認められた「反問権」を初めて行使したと言う目新しい記録を残した事以外は付議された事案を提案通り可決して新市長就任以来の6月・9月議会同様に、波静かに閉会の幕を下ろした。

 明けて23年は「3月予算議会(第1回定例会)」を終えると、いよいよ待望の「多摩市議会議員選挙」が4/17日(日)選挙告示、4/24日(日)投票日の日程で行われ、私たち多摩市の有権者市民は、“市民代表として後世の批判に耐えうるような良い議員26名を”努めて誤りなく選出すると言う極めて大切な責任を全うする日を迎えます。

 本稿作成中の段階では、4月の市議選に対する現議員26名の再出馬の動向や新議員立候補予定者の動静等は、自分の耳にも色々囁かれるが、何れも“ガサねた”か、真贋見極め難く、今は、2/14の立候補予定者説明会の結果を参考情報として注目している所です。

 

<1>19年の多摩市議選に対する弊会の取り組みと選挙結果に対して思った事

 

(1)    選挙の告示前までの弊会の多摩市有権者に対する取り組み:

    19年時も前回(15年市議選)に倣い、「多摩市議会・議員の通信簿…4年の議会活動から」と題する現職26議員の活動評価を30ページの文章にして計1.300部会員達の手で印刷、発刊し、その中で、議員26名の議場での4年間の活動を傍聴した会員たちの視点で「政策提言力、行政チェック力、公約への取り組み、議場での態度」等を評価し、最後に「寸評」で各議員の活動や議員資質等を総括、更に会員達の選挙への願望も掲載したものを市内各所で市民にお届けし、有権者市民の候補者選定の参考にして頂く事と弊会が切望する投票率の向上にも役立つ事を願って、昼夜に亙って取り組みました。

 

(2)    弊会が選挙結果で特に残念に思ったこと:

    その1:投票率が50%を下回り、後進市グループの仲間に甘んじている事。

  19年時の投票率は、有権者数:115.711

名、投票者数:55.488名で、47.95%に止ま

り、前回(15年4月:46,44%)対比で+1.5

なるも、前回に引き続き今回も50%を下回る

“低投票率”となり、都内19市の中でも第14

位と、残念ながら“後進市郡の一市”に位置

付けられている。

    その2:再選議員の新人議員対比の構成比が前回より高まり、新人の“新風”による議会・議員の刷新力が後退・減衰した事。

  19年時の構成比は再選20名:新人6名

(元議員2名含む)で再選議員77%(+3

名+11.4%)。新人の当選数が伸びず、多

選議員に纏わる澱みを含めて議会の刷新

力が減衰した。

 

<2>23年市議選に対する有権者市民への

お願い

 

(1)19年の当市の市議選の結果は弊会が切

望した“投票率”も上記した低水準の状態

に止まり、望む議員や期待した議員も“旧

来の組織地盤や地域地盤を持つ候補者

”が集票して、いわゆる無党派層の票も集

約されるに至らず、新人議員で議会・議

員の刷新を図る期待も同種の事情で再

選議員の構成比が高まり、“新風”による

刷新も尚“道遠し”の感となりました。

 

(2)    弊会はこれまでも、有権者市民の立場から、議会開会中は議場で議員の審議状況を傍聴し、議場外での議会関係の催しにも会場に出向いて傍聴を通して、市民の代表と標榜する議員達の活動・言動を見聞していますが、議員の中には良く調査・勉強して審議に臨む議員も若干いますが、大方は発想が思い付きや俄か勉強と思われるような質問をしたり、また所管部門の窓口で事足りるような事柄を議場で質問し、時間を空費している。少なく共過去3年強は“総じて非効率な質疑と応答”の展開が多く見られたように受け止めている。今も地方議会が不信を買っている要因として、

政治学者の言を借りれば: 

 

(a)議会は住民全体の代表機関としての

  機能を十分に果たしておらず、議員

  も地域や特定の団体の代弁者的発

  想や言動が多く見られる事

   

(b)議会の審議も実質的な政策論議が乏

     しく、形骸化し、また本来の使命と言う

べき「税金の使われ方」に対する監視も

不十分、また市民の為の政策立案機

能も乏しい事

  

 (c)住民と共に在るべき議会として、住民との触れ合いの努力、住民に議会の実態を正しく且つ詳しく知らせ、理解を求める努力も不十分な事

 

(3)私達は次のような議員を地域主権時代の多摩市の市民代表として求めたいと思います

   

@地方議会では、国会と異なり、行政対議会の緊張関係が求められる。その意味で市民代表の議員としては、オール野党的な視点に立つ人。是々非々を基調に超党派的な視点に立つ人。

   

A大局的な視点に立って活動する人。地域利益の誘導を主活動とする族議員化しない人。

   

B多選議員は国政・地方政治いずれも澱む体質になり勝ち、連続3期限度を是とし、清新でしっかりした問題意識を持った人。

  

 C「政治家は次の時代の事を考え、政治屋は次の選挙のことしか考えない」と言う。政治家として地方政治に信念、目標、情熱を持って活動する人。

 

多摩市の有権市民の皆さん

 

私達多摩市民は22年4月に市民の力で、民間出身の新しい市長を選出しました。次は「4月の市議選」です。16年8月施行の「多摩市自治基本条例」と昨年9月施行の「議会基本条例」を有効に活用し、「多摩市議会」を上記(2)で述べた地方議会にしないように、4月24日の投票日には、上記(3)で述べた人達を私達有権市民の代表として、しっかり吟味して投票しましょう!

 その為には先ず何を置いても、期日前投票も含めて、定められた投票所に出向いて、有権者の権利と義務を果たしましょう!

 

以前に自民党政権で「某首相」が無党派層は寝てしまってくれれば・・・と言った話や投票率が低い方が有利では・・・との話が語り伝えられている。無党派層は決して無関心層とイコールでないのに、投票所に行ってくれるなと言わんばかりの軽視発言には、無党派層の有権者の皆さんは是非怒りの声をあげ、投票率を大幅に上げて、“投票率が低い方が有利と言う組織団体候補”に軽視発言をされた無党派層の力を見せ付けてやりませんか!

 

有権者の皆さん是非投票率の大幅アップにご協力ください!

                      (了)

 

市民提出の「政策提案」

 

1号が可決した

                

豊ヶ丘 勝山 弘

 

昨年12月議会で、豊ヶ丘5-3団地居住市民による「政策提案があった」。政策提案としては第1号となったものです。市民から議会に対して「政策提案」ができるようになったのは、「議会基本条例」が昨年9月より施行されたからです。この条例は議会が、過去3年間に渡って活動してきた「議会基本条例制定を目指す特別委員会」の成果によるものです。

 この政策提案は、「幼稚園等の、公共施設用地を有する事業者の跡地売却に際し、市及び近隣住民の関与が可能になる街づくり関連制度やシステムを構築せよ」との提案でした。平成221214日に開催された、生活環境常任委員会での市民提案は、次のようなものです。

 

 a、学校法人織田学園は、団地の敷地に食い込む形で約35年間幼稚園を運営してきたが、落合地区に「認定子ども園」設立に伴い、マンション業者との幼稚園跡地売却交渉を、市にも、隣接するこの政策提案者の団地住民にも、全く事前通知することなく進め、売買契約の所有権移転を完了しようとしている。

 

b、幼稚園機能が消失しても、隣接団地の居住機能と共存調和すべく、新たな福祉又は教育関連機能が導入されるべきだ。そのために土地の所有者と隣接住民ともに注力し合うのが、多摩ニュータウンに求められる街づくりの方向だ。

 

c、現行の街づくり制度や法規では、この織田学園ケースのように「公共施設用地」であっても、跡地所有者の売却先決定の自由が100%認められる形となっていて、隣接住民は否応なくマンションデベロッパーとの協議の場に引き出されてしまう。

 

d、民間事業者や個人が「公益的施設用地」の所有者の場合、昭和51年初期入居より35年間、営々と築き上げてきた多摩ニュータウンの、公益的インフラ機能や居住区間とのバランスが、なし崩し的に破壊されることが大いに危惧される。新たなシステムとルールの構築が必要だ。

 

「政策提案」は、おおよそ、このような内容であった。当日の生活環境常任委員会では審議の後、本会議に対して「可決すべきもの」とし、委員全員の賛成をもって採択された。12月議会最終日の24日の本会議で、この市民提案は常任委員会(委員長武内好恵議員)より「可決すべきもの」として提案された。「議員の今期任期中(市会議員は3月までで、4月24日は市会議員選挙の投票日)に、この政策提案を実現させたい。」との折戸小夜子議長の議会指導を持って、議員全会一致で可決されました。

 

多摩市議会の「議会基本条例」制定への取り組みは、北海道夕張市の財政破綻を契機として、多摩市議会内の危機管理意識の高まりの中からスタートしたものです。「なぜ、夕張は破綻したのか」。この問題の先進地区である北海道栗山町などを、特別委員会のメンバーの議員たちが視察し、議会活動によって「市民がしあわせ」になる手法があるのか、と研究を積み重ねた結果でした。

 

過去にとらわれない議会改革を目指し、数々の出前議会や市民の協力を得て「議会基本条例」を実現させたのです。この条例の柱は@議会に市民参加の場を拡げる。A二元代表制を現実化する。B市長に反問権を認める。などです。

 

市民が自らの力によって「しあわせ」を手にする事こそ地方自治の原点でしょう。今回の「政策提案」実現は、提案者地域の居住空間を「しあわせ」なものに維持できるかどうかの、第一歩です。市民が引き続き議会や行政を注視して、行動を重ねることこそが「しあわせ」は、そこにあるものにすることが出来ます。 (了)                                              

 

市議会に政党は必要でしょうか

 

永山 深沢宏行

 

18世紀のイギリス。

レッセ・フェール(自由放任主義)や“見えざる手”(自動調節機構)などで有名な経済学者のアダム・スミスと同時代の政治家で議会政治の確立に努め、アメリカの独立では植民地側を擁護したエドマンド・バークという人がいます。

彼には1774年の下院議院の選挙に当選した翌日、自らの選挙区であるブリストルの市民に行ったお礼の演説があります。これは近代の議会と代表の原理について論じた嚆矢と評されていますので、全文記載できればいいのですができません。止むなくポイントと思えるところを要約してみます。

1)有権者の見解には常に真剣に考慮すべきだが、代表が自己の理性に基づく判断力と良心に反してまで盲目的に追従することはならず、どんな人や党派のために犠牲になることは不可。それは有権者への裏切りである。

2)議会は自己の属する派閥の利害だけを守り抜く“代理人”の会議体ではない。議会は全国民の一つの利害を代表する一つの審議集会であり、ここでは地方的目的や局地的偏見ではなく、全体の普遍的理性による普遍的な利益こそが指針となるべきである。代表は一旦選出された瞬間からブリストル市の代表ではなく、国民の代表となるのです。

2)の「代理人の会議体」とは中世の身分制議会をいい、その代表は各身分から「委任」された“代理人”で主体性はなく、近代議会の代表と違うことを指摘しているのです。

18世紀は資本主義にとって、古き良き青春の時代だったようです。それまでの国家の強い経済干渉のくびきを断ち切り、市民たちのもたらした競争の理論は自由・平等の理念を発芽させ、啓蒙主義をはぐくみ、社会の構成に民主主義を取り入れました。一般に自由主義とよばれるこの時期の社会は、外見上、なお等質性、一体性の特徴をもち、この上にスミスやバークらの思想が開花しました。

しかしその後、産業革命による多様な利益集団の生成と対立は社会内に深い亀裂を走らせ、つづく独占の時代ともなると青春期の等質性は完全に崩壊し、スミスのいう自由競争は歴史上の遺産と化してしまい、加えて、この状況は政治にも反映し、国政レベルでの各種利害を代表する近代政党間の争いは、妥協さえ不可能なほどとなり、バークのいう「議員は主体性を持った国民の代表なり」との思想はもはや擬制となってしまったようです。政党(パーティー)の語はラテン語の“部分”(パート)から来ているそうですが、まさに言い得て妙というところでしょう。

 

昨年の春以来、何回か傍聴の機会を得ましたが、一度も議員間の自由、活発な討議を見ることはありませんでした。討議の目的は妥協の発見です。一般に妥協が政治に登場したのは18世紀とされていますが、市民社会を知らないわが国では些か厄介な難物で、それを倍加しているのが政党の存在です。

地方の狭い地域に生活する住民には、意見の違いはあっても政党を必要とする利害の対立など全くありません。

議員が議会外で個々に政党活動をするのは自由です。しかしそれをそのまま市議会に持込むのは、今日、住民には何の利益もありません。議員は一体となって議案審議に当たり、“議会の意見”を独立・自由な立場で妥協をはかりながら作るものと思います。

民主主義を古典的に定義したとされるイギリスのブライスが言う「地方自治は民主主義の源泉であり学校である」とは、こうした姿を前提にしているのではないでしょうか。

昨年末、都議会で青少年健全育成条例改正案が可決されたとき、一人の都議が「条文には問題が残っているが、会派の決定には従わざるを得なかった」と言っていましたが、バークに言わせれば、これは有権者への“裏切り”となるのでしょうね。

                (了)

         


 

 

「自分の老後は自分で備える」

           永山 水野 宏

 

標記テーマのベルブ公民館ゼミナールに毎月1回、1年半にわたって参加した。

内容は介護福祉について医療・介護専門講師の講演やグループ学習・施設見学などにより、全体の流れを知ることである。

参加したきっかけは、介護をしたことのない人でも、必ず介護されることになると気付いたからである。

 

東京都保健所のデータによれば多摩市の65歳健康寿命は、男81,6才、女83,4才。プラス介護寿命(要支援以上期間)2,8年、女5.5年。高齢者は3年〜6年ほどの介護期間があるならば、元気な間にある程度準備して置かないと後悔先に立たずとなるだろう。

 

高齢者は誰しもPPK(ピンピンコロリ)を望むが、多くの人はそうはいかない。介護期間3年〜6(以上)をどこで過ごすか、在宅を望む人は80%超えているとのことではあるが、介護する人の確保は欠かせない、期間が長ければ長いほど介護者の疲労度は倍増するようである。老老介護や核家族化による遠隔介護と為らざるを得ないこともあろう。

 

介護保険サービスについて勉強したが、幸せな最期を得るためには、私の勝手な判断では70%程度の効果だと解釈した。

あとの30%はどうするか、それは自分の才覚・工夫次第だろう。

 

介護保険の理念には、利用者本位・・利用者の選択により多様な主体から保健・医療サービス福祉サービスを総合的に受けられる制度とある。そして尊厳・自立・日常生活の維持・共助・公助を謳っている。

自分が主体になって自分の老後の生活の在り方をいろいろな情報の中から選択して自己決定して下さいということであろう。

いままで、高齢者は要介護になってから家族と相談して家族主体で決めていたようである。

 

誰しも自分らしく生き自分らしく死んでいきたいと思っている。そのためには

多様で沢山な情報があってこそ才覚を効かせることが出来るのではないでしょうか。

 

2000年に国は介護保険を超高齢化社会に対応して制度化した。2006年の改正では施設から在宅へと大きく舵取りされたが、家族だけではどうにもならない事態に必ず直面するときがあるだろう。

在宅か施設か多くの人々は悩んでいるが、ケセラセラ・・・という人は多い。

 

世界で1番早いスピードで高齢化している日本の介護福祉文化は最近発生したことで、成熟していないからであろう。

したがって、これからは国だけでなく地方行政も事業者も高齢者自身も協働してつくりあげていかなければならないのではないか。

 

先日、先進的な活動している特養(特別養護老人ホーム世田谷区立きたざわ苑にウオッチング会員3名で見学に行ってきた。介護の常識を変えてくれた きたざわ苑”―― オムツゼロ 胃ろうゼロ 家と特養の両方にすむことができる ――

要介護5で重度認知症のAさん95才)は入所時、24時間オムツしていました。

きたざわ苑ではAさんにトイレの習慣をつけ、オムツをやめました。同時にサークル歩行器で歩く練習をはじめ、4ヶ月後、Aさんは一人で歩行器を使い120mも歩けるようになり、7ヵ月後にはシルバーカーで外を歩くまでになりました。また、きたざわ苑では自宅と特養を交互に利用できます(2か月特養 4か月自宅)1つの  ベッドを3人で順繰りに使うのです。これらの企画は介護スタッフのボトムアップと聞き、まさに革新的な運営で感銘を覚えました。

 

人はどんな状態になっても、絶えず新しいことに挑戦することにより生き甲斐を感ずるのではないでしょうか。Aさんは介護スタッフ以上にお喜びになられたことでしょう。

 

多摩市には現在特養は4か所あり定員は460名、待機者は同数に近いようで、入所は極めて難しい。

多摩市の要支援者以上は356022.7月)でさらに増えていくだろう。

 

市は近い将来、西永山複合施設グランドに特養施設(110名)建設計画とのことである。

1ベッドを3人で使えるならば待機者は減るだろう。いまこそ介護福祉について先進的な挑戦を皆で考えようではありませんか、システムは後からついて来ることを信じて。                     

              <了>

 

 

 

 多摩市内既存の特別養護老人ホーム

 

 

施設名

定員

特別養護老人ホーム桜ヶ丘延寿ホーム

100

愛生苑

80

特別養護老人ホーム和光園

130

特別養護老人ホーム白楽荘

150

  

    入所希望は各施設へ利用者の親族などが直接申し込み契約

    待機者は空きが発生すると入所希望者の中から評価基準に基づき、評点の高い人から選定

    21年8月現在で入所希望者は全体で376人

 

                                                       

                                     

       今後の多摩市内特別養護老人ホーム開設の予定

 

開設…平成25年度

場所…永山(中学校校庭跡地の無償貸与)

整備運営事業者…社会福祉法人

施設の概要

定員:110人(個室ユニット型内30%多床室

併設ショートステイ用居室:入所定員の10%以上

ケアハウス:40床程度(介護専用型)

地域交流スペース:380u

    多床室は原則4人部屋とし、8部屋(32)を想定

    個人負担費用は7万円/月〜11万円/月(個人所得等で変わる)

  

 

 

 

 

多摩市の赤字市債発行はノー!

               落合 落合重美

 

23年度予算案で市債の増額が提案されている.赤字市債発行の持つ意味は重大である。今多摩市1744市町村の中で、ワースト1738位で赤字公債を出していない。
 

大蔵省OBは言う。現在の860兆の赤字国際の処理は円の価値を下げることで解決する。100年前の学校の先生の月給は30銭であった。
 第2次世界大戦後は100倍の30円になり、現在は30万円で、100年前の100万倍になった。反面国民の貯金等の価値は100万分の一になった。家を買うつもりで貯めた百万円のお金が1円の価値となった。
 しかし、それが国家の財政基本政策であってそれで良いのだ。
 

理由は、人間の寿命を80年とすると80年後、今生きている人は全滅する。その時に残っているものは、引き継がれた命と知と財産である。
これが時を越えて流れていくのだ。
 国民が借金を引継がなければ国民は元気になる。国民の働く意欲を引出すのだから有益な政策だ。「待ちぼうけ」の歌のとおりお金を持つと人は働かなくなる。
 

江戸時代に実体的な価値を生み出さない商人は士農工商の最下層階級として抑圧し、庶民には「宵越しの金」を持たせず、貯金をさせなかった。
 この結果、庶民は食品、工芸品など実質的な生産物を次々に生み出し、結果江戸の社会は世界のトップクラスのGDPを持つ文化社会となった。
 「国民に金を持たせない」これが日本の行政権力の基本方針だ。
貯金が消えても人は100年もたてば死んでしまうから問題はない。国際的にもインフレ政策で国民の持つ金の価値をなくしていくのは基本政策だ。
 しかし、それは行政権力側の理屈だ。
農業工業サービスなどの実働で国民が稼いだお金を税金で徴収し、実体的な生産活動をしない官僚が税金で死ぬまで多額の税金で不自由のない生活をしているのは平等を掲げる民主憲法の正義に反する。
 

国民は行政権力に対抗する国民の道具である憲法に基づいて市長や議員をおき、行政権力を制御する仕事をさせ、民意に反すればリコールをする制度を持つ。
名古屋市等、民主主義が芽を出し始めているが、多摩市が赤字市債を発行するようなら市長のリコールや議会の解散要求の住民運動をしなければならない。
 

そして、何よりまちづくりを行政に任せずに住民が自ら働かなければ成らない。
当団地では、30年来団地の草刈りなどを住民が行い生産額は約1億円になった。また公道の低木伐採を5万円で市から請負ったが、これを市が税金で業者に委託すると約50万円である。
 

住民は、市が税金で業者に委託する仕事を最小限にしなくてはならない。草刈りゴミ清掃高齢者支援、防犯など出来ること自分で行い、市財政の最小化を計らなくてはならない。

まちづくりの国際認証基準「セーフコミュニティ」は「市民自らが活動する」ことを認証の基本としている。                     (了)

 

 

        


多摩市を住んでみたいまちにするために    〜表紙の写真の主張〜

 

◎「ルポ高齢者に本当に優しい町23」に多摩市がランクイン…週刊文春掲載

以下、週刊文春より

〜〜〜1.000人のアンケートでは、老後に住みたい街として京都や沖縄、横浜といった観光地の名前が多く挙がった。だがそう言った町が高齢者にとって住みやすい町とは限らない。「高齢者に優しい町」とは具合的にどんなまちなのか。

五つのキーワード

@「住民主導のコミュニティーがある町

A「自宅から数百メートル以内の徒歩圏内で、生活が完結する『コンパクトシティ』であること

B「安定的に黒字運営の病院が町中にあること」

C「気候に恵まれた地域」

D「使いやすい公共交通機能があること」

@    については、全国各地で様々な取り組みがなされていますが、東京・多摩ニュータウン内の諏訪地区、八王子市長池地区など先進的な地域として知られている〜〜〜とあり、永山ハウス(1/29「サタディずばっと」放映)、諏訪二丁目の建替えのこと等を指していると思われます。

 

多摩市の子育て・子育ちの様々な施策、子どもの就学支援等なども、多摩地区26市中でも常に、上位にランキングされています。

多摩市がこれからも、素晴らしい住宅都市として在り続け、市民税でそのなりわいを、たてるまちとするならば、次の時代を担う若者に一人でも多く、移り住んで貰いたいものです。そうでなければ巨大老人ホーム化が予測されるこのまちを誰が支えるのでしょうか。

都内でも手ごろな価格でマンションを手に入れることが出来る今、都内への通勤時間を短縮することは多摩市を選択する大きな要因となることは間違いなく、ニュータウン全体の資産価値向上となります。諏訪二丁目の戸数が倍増されるマンションの売れ行きも民間事業の他人事にしてはなりません。

 

◎表紙の写真は多摩センター駅と高速道路国立府中ICです。小田急の多摩急行は効果的となりました。京王線も多摩特急が待望されます。

高速道路使用で、多摩市住民は都心へ行くのに、首都高速料金700円と至近距離にも関わらずプラス600円という納得の行かない支払いを、何時まで続けなければならないのでしょうか。

市民は民主党政権・国交省の無料化云々の前に、この理不尽の解消を求めています。

 

◎議会・行政、特に新市長は「持続的なニュータウン再生」を公約としており、これらのインフラ構築は内に止まって出来ることではなく、外(国、都、UR、企業)にアクティブでなければ実現できません。

新任市長が内務に多忙であるなら、空席となっている副市長席に多摩市のセールスができる有能な人材を専任としておくべきです。庁内に見当たらないのであれば、外部から招聘して行うべきであります。市民は多摩市職員の人件費が(議員報酬も含め)高いから削減すべきとの大合唱ですが、それ以上の働きをしてもらえるなら、そのROIを期待しているのではないでしょうか。   <文責 神津>

                                                                                       

  

発行者: 多摩市議会ウオッチングの会    代表 神津幸夫

連絡先: 多摩市鶴牧3-14-2-102 ☎:042-372-9496

Mail  : kouzu@adagio.ocn.ne.jp    HP:http://www.easy-db.net/tama-watch