ウオッチングニュース39号 目次

 

放談「9月市議会を斬る!」          (2)

ゴミは4月から400円、1票差で決まった民主修正案

1昨年12月には審議未了➝廃案になっていた有料化提案

   期待したい議会改革特別委発足、2年間で基本条例制定へ

9月議会(決算議会)傍聴記録からの特報事項  (8)

〜市民の視点から感じたこと、言いたいこと〜   和田 牧野 順一

 

Watch! 9月市議会>

市民活動とは何か                   11)

支援の仕組みと協働課題             鶴牧 神津 幸夫

町田市民の多摩市議会傍聴記(4)           14)

町田市 田中 誠

市民協働を担う市民は誰か               16)

落合 落合 重美

初めて市議会を傍聴した                18)

豊ヶ丘 勝山 弘

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放談「9月市議会を斬る!」

ゴミは4月から400円、1票差で決まった民主修正案

1昨年12月には審議未了➝廃案になっていた有料化提案

   期待したい議会改革特別委発足、2年間で基本条例制定へ

 

 9月の多摩市議会は家庭用ゴミ有料化の問題をはじめ、市民活動のあり方、ストックマネージメント、議会改革など重要な問題が論議の対象になった。ゴミ有料化は1昨年12月に1度審議未了で廃案になった案件で今回も13対12の可決。1票差というきわどさだった。これによって家庭用ゴミは08年4月から1世帯平均月に400円の出費になる。今回はこれらの問題について会員による放談会を試みた。出席者は相田幸一、落合重美、勝山弘、神津郁子、神津幸夫、寺嶋信、半田拓司、牧野順一、元山隆、湊保弘、山下亨の各会員である。

 

「落としてやる」の声が出た

A ゴミ有料化の問題は補正予算の衛生費として審議された。票決は1312という1票差。民主党の一部修正案に自民と公明が乗ったんです。反対に回ったのは共産、生活ネット、改革ゆいの会だった。

B  賛成したのは3党以外には4月に当選した新人の白田満議員。自民系1人会派の人だけど、彼が反対したらひっくり返っていた。相当の根回しがあったんじゃないかな。

C 補正予算が決まったあと建設環境常任委員会でそのための条例改正が通った。この日は同時に有料化反対の陳情が6本審査されたんだが、当たり前だけど6本とも不採択になった。

A 条例改正が決まったのは10月4日。最終日です。反対討論は加藤まつお議員(改)と安斉きみ子議員(共)で賛成は三階みちお議員(公)と遠藤めい子議員(民)だった。遠藤さんの賛成討論はなかなか聞かせたよ。手放しで賛成するんじゃない、苦

渋の選択なんだ、目標達成のために導入した施策についても適切な検証をしてと言っていた。

D そういう言い方は僕は認めないね。苦渋とか何とか言ったって、賛成は賛成じゃないか。

C 傍聴席にいた有料化反対の女性が「次の選挙では落としてやる」と言ってたね。

E 岩永ひさか議員(民)のホームページの議会報告でも、その声に触れていた。声は後ろから聞こえてきた。「重く受け止める」と書いている。

 

お粗末アンケートも

B ゴミ有料化の問題は2年前の12月市議会で1度廃案になった。その後で市は団地の管理組合や自治会などに説明に歩いている。僕は有料化賛成の方だけど、市の説明を聞いてウチの組合なんかは賛成派が多くなったんじゃないかな。なぜもっと早く手をつけなかったんだろう。今度の市議会でもこの問題に半分くらい時間を費やしている。

F 渡辺市長は2期目の市長選でゴミ有料化を掲げて当選したんでしたね。この問題では市民から信任を得たことになる。と、チョーチン持ちは2言目には言っていたね。

G 民意と言えば、お粗末なことがありました。行政がこの問題で市民アンケートをとった。無作為に2000人抽出したんだけど、それ以外に672人のゴミ減量推進委員にもアンケートをした。月に1000円の手当てをもらっている人たちです。

H え? そんなことありか。完全な作為じゃないですか。なぜそんなことをやったんですか。

A 賛成の数を多くしたかったんでしょうね。

I ゴミ減量推進委員は自治会で1、2名選ばれているんだけどゴミ減量のために何もやっていないんじゃないか。でも有料化に反対か賛成かはわからない。

J 自治会や管理組合はややもすると市に都合のいい情報を下部に流すための装置として使われている恐れがある。気をつけた方がいい。

H 議会で問題にならなかったのですか。

A いや、いろんな人が問題にしていた。とにかくお粗末の1言ですね。

 

住民投票したら反対になったか

B 岩永さんが、この金の使途はゴミ関係に限る、と釘をさしていたのは良かったと僕は思うな。

K 大体どのくらい上がるんですか。

B 3億5000万円。経費が15000万で2億残る。1世帯平均で月に400円の出費という想定らしい。

K 最終処分場の問題もあるけど僕は有料化反対だな。市長が信任得たと言うけど、それが通るなら議会はいらない。1312という微妙な票差の意味についても考える必要がある。

H 4月市議選の投票率が47.95%.有料化賛成議員は13/25で議会の52%です。47.95%52%24.934%だ。この計算だと賛成したのは有権者の1/4にも足りないことになる。

I 住民投票をやったら反対になったでしょうね。

J いや、分からない。黙っている主婦は有料化賛成だという説もある。

 

むしろ出しやすくなった

F 僕は有料化反対の理由がもう1つ分からないんだ。

A 共産党とネットですね。その前にやるべきことがある、という主張でこれは変わらない。どっちかと言えば先送り

F 軟らかい反対ですね。

K 税金の二重取りですよ。これが反対理由。

F だけど有料化は、それが抑止につながる、というのが主な理由なんでしょう。

C 僕は有料化と減量化は必ずしも連動するとは思わない。他の市の例でも最初は減るが、ある程度続くと同じになるらしい。

D ウチなんか、むしろ出しやすくなる。家族が多いからゴミを出すのにも遠慮してたんだ。これからは遠慮しないで出せるようになる。(笑い)

B 議会の議論を聞いていると、市の課長なんかが「応益者負担は当然であり有料化も正当だ」とはっきり言っていた。それに対して誰も何も言わないからね。

 

大きな議論をしてほしかった

G ゴミを減らさなくてはならないんなら、市民は自己責任で自己決定しなくてはいけない時代だ。減らすしかないのなら、多少は不便でも鍋を持って豆腐を買いにいくような、そういう生き方を選ぶしかないんじゃないか。

H それはある種の文化革命だな。企業も巻き込まないと現実的じゃなくなる。

G 企業まで出てくるとそれこそ現実的じゃなくなると思うけど。

C いや、ヨーロッパでは、例えばイタリアやスイスでは一回り回ってそこまでいっていますよ。ごみ減量の視点はもっと別の議論をすべきだ。

D もっと大きな議論をね。

A そう。ゴミのもとを断つという視点で、そういう議論をもっとして欲しかったですね。

 

市民主導のはずなのに

B 市民活動については岩永さんと向井かおり議員(ネット)が取り上げていた。一言で言うと、時代が変わったのだからグランドデザインを示すべきときだ、というのと補助金のあり方をゼロベースで見直すべきだ、という問題提起です11ページに関連記事)

F 市民活動は、当たり前だけど市民が主役のはずなのに、事実上は行政主導になっている。協働ではなく市民が行政をサポートする関係です。行政が金を持っているものだからそこにくっついていく。

H 行政のいう市民協働とは手足は市民、金出して監視するのは行政、そういう感覚なんだ。

K 行政としては自治基本条例も作った、パブリックコメントも求めている。それでも市民主導にならないから行政がやらざるを得ない。市民の参加意識が極めて低いのは市民の責任も大きい。結果、行政主導になる。行政はもっと市民の信用を得るために説明責任を効率的にすべきだ。

I アメリカのシアトル市の例を聞いたことがある。自分の家の前の道路が壊れた。自分で直していくら掛かった。それを市に出す。日本もこれからはそういうことでやらなくては。もう支え合いの時代ではない。支える人がいなくなるんだからね。

J 行政はわれわれのようなグループこそ評価しなくてはいけない(笑い)。われわれの活動こそが市民活動の原点なんだから。

K 仮にそうだとしても(笑い)、それで金をもらうの? 金もらって傍聴して言いたいことを言うなんて、何だか気持ち悪いね(笑い)。

 

29億円の貯金

A 遠藤さんが財政問題を取り上げた。平成16年から18年で95億円の赤字が見込まれていたのを、市側の改善、取り組みの努力で124億円達成して逆に29億円の貯金が出来た。しかしそれに浮かされていてはいけない。将来に向かってちゃんと考えてくれ、と。

K 実態は税収の自然増が大きいんだけどね。

A 小林義治議員(公)もパルテノン多摩を売却するような事態もありうる、と言っていた。3年後に30億のリニューアルをしなければならないらしい。多摩市にどのくらいストックがあるか知らないが、一般企業から言えばパルテノンなんかはストックじゃなくて資産でしょう。多摩市の場合は「入り」があってどうするか、という話で主たる税収は住民税だ。「入り」が少なくて「出」が多ければ、当然ながら破綻する。長期計画を立てるには、まず「入り」をはっきりさせる必要がある。それが市長を選び議員を選び、まちの形を作る。

 

副市長の1人は外交専門に

B ストックマネージメント特別委員会では分厚い資料を配ってストックの中で何がいちばん緊急案件なのか、ピックアップしてくれと言われているらしい。最終的には行政の言ってきたことに擦り寄って次のストック計画を作っていくのかねえ。

F 行政ペースに乗せられるわけだ。

A いや行政も分かってないんだ。

E 能力のストックで言うと、市には住んでいる人間の能力を生かすような、そういう力がないね。

C 人材のストックということでなら、市にはストックがまったくない。

I このまちを自分で作ってないから、分からないんですよ。市職員の70%は多摩市以外の住民と聞いている。自分の住んでない多摩市のことを真剣に思ってくれるかな。

C 副市長が2人いるが、1人は外交専門にしたらいいんだ。市役所になんか出てくる必要はない。国や都や企業にセールスに行ったらいい。

I 1人は営業部長でいいよね。

C それが分かっていないんだ。そういう発想がまるでない。

B 議員の方も相当なものです。さっきのストック計画で「喫緊の問題」を聞かれて「消防団の詰所の問題」と答える議員もいるんだから。(笑い)

 

議会基本条例を

C 議会改革の動きがかなり具体的になってきたんじゃないですか。9月議会で議会改革特別委員会が発足した。議会基本条例をつくろうというのが目的です。委員は13人で安藤邦彦(公)委員長、岩永副委員長。任期は再来年の10月までの2年間。これは全員一致でした。

E 議会基本条例? それ、何です。

C 三重県の伊賀市ではもうやっていることなんです。条例を作って議会が自治体経営の感覚で行政を見ていく。それが特別委員会が発足することで、かなり具体化できるんじゃないか。議会がそうなると、それならいい議員さんに投票しようということになるんじゃないか。

A 例えば伊賀市の場合、条例に議員同士の政策討論会や議員の出前説明会、委員会の出前委員会などの義務付けを盛り込んだ。これはかなり画期的なことですよ。地方議会が変われるか、という感じはする。

F 期待できそうですか。

A 伊賀市でも2年前にはまとめきれずに中断した。その後新しいやる気旺盛の女性議長が就任してから進んだようですね。

H 議員にとってはこれまで通りの方が楽なわけでしょう。議場で寝ていてもいいわけだから。何で今更そんな面倒くさいことに取り組むんですか。

B いま分権時代の地方議会のあり方が問われているということが全体状況としてあるでしょう。多摩市議会の中でもそういう機運は出てきていると思う。僕は一応は期待しておきたい。

A 論議を促進させるような陳情書を出しましょうか。2年間では長すぎる。

K 賛成だけど陳情とか請願とか、そういう用語自体を僕は変えるべきだと思うけどね。

 

御用聞きの市議ではなく

D だけどねえ、そういう動きのある一方で19年の議員たちの行政視察の予定を見ると震災後の芦屋(兵庫県)分権調査に池田(大阪府)、それから大阪の寝屋川、佐賀の伊万里、さっきの三重県伊賀市と、いろんな名目をつけて何度も行っている。それもこのIT時代にすべて1泊2日だ。どう言ったらいいのか、視察に名を借りた観光旅行にならなけりゃいいけどね。

G われわれはどうも「あれやれこれやれ」と言って行政に権限を渡しすぎているんじゃないか。「そんなことは行政のやることではない。オレたちがやる」と、向こうの仕事をケズって裁量権を狭めていくようなことをやっていくべきなのではないか。

I それで思い出した。永山から出た議員が「ミニバスの停留所の椅子が古くて座れないから取り替えろ」と市に迫っていた。OKさせようと食い下がっていたけど、これ、やらせたら大きな政府になっちゃう。そうじゃなくて、椅子は私たちが置くから市はそれを認めて、バス会社との間で市が置いたのと同じ扱いにせよ、そう言うべきなんだ。そういうことが何で分からないのかねえ。

J さっきのシアトルの話と同じだね。だけど今の市議は、半数以上が市民から御用聞きとして見られている。そういう存在として当選してきているんだ。悪循環だね。そこを変えなくちゃあ。

F 議会基本条例の特別委員会は2年掛けてやるんでしょう。だったら、われわれが1年間で条例案を出そうではないか。

H 元気いいね。でもそんなこと言っていいの? 「ニュース」に載るよ。(笑い)             (了)

 

 

決算特別委員及び本会議で

の審議経過と結果の概要(議会の事業評価を含む

 

*例年9月の議会は俗に「決算議会」と言い、多摩市の「一般会計」と「6特別会計」それぞれの歳入・歳出の決算内容を審議し、議員達は市民代表として、その認定をするか否かを最終決定する重責を担った議会・市民、特に有権者・納税者には、3月の「予算議会」と共に大切な議会であり、市民や企業が納めた税金の無駄遣いなど“不適切な支出”や市民の財産の“不適切な管理”の有無を含めて行政や議会・議員の市政に対する取り組みに大きな関心を持って、その審議の経過や結果を注意深く見守ることが求められている。

*今年の9月議会は、会期32日間の内5日間「決算特別委員会(24委員)」を開催、18年度の「一般会計」の決算内容を歳入→歳出の順に総括・款別に区分して審議し、特に歳出では、今年から予算科目から、総務費・民生費・教育費等、主要7項目から審査希望の高い「事務事業」を合計50事業選定し、委員全員で市側の事務事業の執行を「質的側面・量的側面」の2つの評価軸で事前評価と審議結果に基づく最終評価を実施し、「6特別会計」は各会計毎に順次審議し、付託された合計7議案を原案通り認定。議会最終日に本会議で委員長報告を元に最終審議、「一般会計」では賛成多数(16:9)で可決、「6特別会計」は各々全員賛成で可決、今年も7議案が何れも原案通りで認定された。

 

<2>18年度一般会計・特別会計歳入・歳出決算に関する市監査報告書の概要

*ご承知の通り19年9月20日発表の都監査報告書は東京都政の87事業に「無駄使い」を指摘し、その改善を求めているが、多摩市では監査報告書を概観する限りでは、特記するような問題事業は無しと見た。但し今後の財政運営に対し下記諸点に留意を求められている。

@歳出予算の執行で、事業の内一部未執行のものや執行率の低いものあり、有効・適切な執行に努力を。

A入札・契約制度の点で引続き改善が見られるが、落札率の低下が止まり、上昇傾向が懸念される。時に談合を疑わせるような落札率が計上される懸念が内在しているので更なる改善策を望む。

B行政執行に係るコストの削減については市民に負担させるのでなく、市民サービスや生産性の向上、市民の税負担感の解消を図る方策を探り、コストを削減しながら、市民への負担を増加させない努力が不可欠.中長期の課題等も多くあるが今後もフォロ―を続け課題解決の継続的な取り組みを期待する。

C18年度から導入された指定管理者制度は市民サービスの向上、コスト削減、市民協働の向上等が目的.指定管理者業務の履行状況の確認、評価は年1回以上の実地調査の他、年度終了後、指定管理者から提出される事業報告書を踏まえた総合的な評価を行なうとしているが、これらの評価は行政組織内の評価であり、市内部で行なう限り行政評価計算は行なわれず、真のトータルコストの把握はできない。行政評価書の作成はすべての行政事業に必要だが、指定管理者業務が適正且つ公平,公正に執行されたかを、より市民が理解するためにも「外部評価制度」が必要と考える.今後予定される公共施設の指定管理者制度の導入にも併せ「外部評価制度」の導入を願う。

D決算の結果を十分検証し、硬直化が続いている経常収支比率等、財政運営に支障が生ずることのないよう財政構造の硬直化を防ぎ市民生活の安定化を図りつつ健全な財政運営を堅持していくために、行財政改革を更に一層推進していくこと等、基礎自治体としての命題に積極的な取り組みを強く期待する。

<3>今議会の決算特別委員会が実施した「事務事業評価」に対する(1)感想及び(2)要望

 

(1)行政の事務事業評価に対し議会・議員が市民代表の視点で別途評価し、その結果を行政に示し、今後の市政執行の一層の改善に資する取り組みは16年度決算審議から始まり,以後各年評価方法は異なるも、市側の市政執行に相応の示唆を与え,改善を動機付けていることと思う。特に今議会では昨年15事業に対し50事業と大幅に量と質を高めたことで、市側の今後の市政執行、多摩丸のより適確な舵取りに役立つものと期待したい。但し,今回決算特別委選定の50事業各々の最終評価の数値とコメントを見ての感想は、「一般会計決算」が賛成多数で可決,認定されたものの,数値も予測通り相対的に与党会派が高く、野党会派は低い。コメントも同様“甘”、“辛”が目立つ。特に民主党は数値も低く,コメントも辛口が多いにも拘らず、決算は認定賛成組。同党のスタンスが今一つ分かり難いと言うこと。また、自民党も50事業漏れなく評価を数値化しているが、肝心のコメントは僅か50事業に対し9事業のみ、何故残りの41事業についてのコメントはないのか? 数値については会派内で合議の上決定したものであろう。それなら41事業についても評価した数字の根拠をコメント、行政や市民に示してその責めを果たすべきと考える。

 

(2)この種事業評価(政策評価)は有識者も言うように、“観念よりも事実!現場に出向いて,実情・実態を踏まえての評価の併用も重要だ”。

今回も入れて過去3回の評価に当り,決算特別委員が書類(資料)ベースの評価以外に現場検証に基づいての評価をされたかは定かでないが、次年度の評価には特に重要な事業(施策)を中心に超党派で手分けして現場調査をベースに最終評価「最終診断・処方箋」する取り組みを鋭意検討願いたい。また、なろうことなら、市民参画の形で、市民とも意見交換し,民意を汲み取りながら,議会の総意として「最終評価」を行い、議会から行政に提示し、更なる改善や充実に結び付ける方式も前向きに検討頂くことを強く要望したい。

 尚,上記<2>で記述した市監査報告の指摘事項@〜Dの各項目についても、次年度評価の選定対象に入れてフォローし、課題の改善・解決の促進につながるように併せお願いしたい。

(了)

 

 

Watch!  9月市議会>

 

市民活動とは何か

支援の仕組みと協働課題

 鶴牧 神津 幸夫

 

去る9月24日に「多摩自由大学」による「市民活動支援の仕組みと協働課題」という市民企画講座に「ウォッチングの会」からの発言を、と求められパネリストの1人として出席した。この「大学」は多摩市の市民サークルで、講座は「市民(わたしたち)が創る多摩市の未来」と題する一連の企画の一つであった。

以下にこの講座での私の発言の概要を報告するが、それは9月市議会の傍聴席にいて市民活動に関する議員の質問や行政の対応に触発されたものである。

 

岩永、向井議員の一般質問から

議員の質問の一つは、岩永ひさか議員の「多摩NPOセンターの今後とNPO・市民活動支援について」である。質問の要旨は、20年前にボランティアセンター、その後NPOセンター、さらに2年前に市民活動情報センターと時代の要請に基づいてその都度設立してきたが、時代の変化に呼応したシステムの統合、一元化した市民活動のコンセプトをまとめ、グランドデザインを示すべき時期にきているではないか、というものだった。

もう一つは向井かおり議員の「市

民を元気にする補助金事業のありかた」。ここで向井議員は補助金のあり方に問題が多く、運営費、事業支援など直接お金を生み出さないものも必要でありゼロベースで検討すべきであると指摘していた。

更に厚生産業常任委員会で市民か

ら「多摩NPOセンター運営に関する市民会議開設の陳情」があった。この陳情は多摩市自治基本条例を踏まえた運営協議会のファイナルレポートに立ち返って再度市民主導のもと市民会議で公設、市民設立、市民運営にすべきである、ということだった。

 

正すべきは総括概要設計

市民活動に関するこれらの質疑や陳情を聞き、一市民として感じたことを率直に述べると次のようになる。

これまでここ20年間くらいで市が行ってきた市民活動は、その時代を背景に要請された市民活動でありその役割も果たしてきた。それを踏まえ時代の変遷に対応すべく提起された今回の岩永議員らの問題課題は、その通りであり共感もできるものである。それに対する行政の対応も、時間価値を無視した点を除けばそれなりにやってきたのではと思われる。しかし行政も、議会も市民もそれなりに汗をかいてやってきたことが、ここへきて何故、不満、問題課題続出となっているのか。それを考えてみなければならない。

それは時代の変化に応じた制度(システム)設計がタイムリーに行われていないからではないかと思われる。システムが問題を露呈し崩壊する時には下流のパッチワーク的対応では決して解決されるものではない。一番大本の総括概要設計を正すことが求められる。すなわち、現存する市民活動一つ一つを論ずるのではなく多摩市の現在、そしてこれからのあるべき協働を前提とした市民活動の理念をしっかり確立し、行政、議会、市民が約束したそのミッションを果たしてゆくことではないだろうか。

 

市民が実感できる市民活動へ

私も昨年、企業人社会を退場するま

では、多摩市の行政、ましてやその市民活動には全く無関心、かつ無責任であったと反芻している。かといって全く政治に無関心であったかというと、国政、都政、市政にはいっぱしの評論をし、したり顔をしていたが、具体的な行動は皆無だった。

企業人である間、私の地域での関わ

りは住宅管理組合程度で、それ以上でも以下でもなかった。私は多摩ニュータウンに住む極めて平均的な市民と思っているが、身近な地域のコミニュティーセンターであるTOMハウスの存在、その役割はおろかその名前さえ知らない隣人が大多数である。しかし少しばかり分かってきた私が、指定管理者制度での運営、年間数千万円の費用が投じられ、それは皆さんがお支払いをしている税金で賄われていること等に言及すると、その先の対話がはずむのである。

 

どうする大多数市民とのギャップ

この現象はレアーケースなのだろ

うか。先述したように行政、議員、極めて一部の市民からは、より良い市民活動をとの大合唱があり、片方では大多数の市民のこの現実がある。この大いなるギャップをどう受け止めたらよいのだろうか。行政は市民参加を呼びかけパブリックコメントも求めているのだから、参加しないのは個人の勝手、と放置しておいてよいものだろうか。

国はその形として地方分権を進め、

具体的にも4月から第二期分権改革のスタート、6月からの税源委譲政策の一つフラット課税が実行されている。

国は外交、防衛、福祉、教育等、国

がやらなければならない基本政策はやるが、地方の自分達の身の回りのことは自分達でやってくれということだと理解しなければならない。翻って市政のことを想うとこの方向転換に沿う政策がどれだけ打ち出されたのか、大いに疑問を抱かざるを得ない。2000年の分権改革で地方議会は飛躍的にその権限を拡大し、住民の目線に立って不要な仕事は廃止し、条例の作成や自治体経営のあり方を根本から問うことができるとなっている。と考えると議会の責任は極めて重いものだ。その議員は皆さんが選んだ代表ですよと言われて市民は何とこたえるのだろうか。

 

市民を信じ自立させる

地方分権、市民主役の時代とは「自

己決定」「自己責任」「受益に合った自己負担」であると言われている。一つの提案として、市民は自分達のお金で(補助金を頂くのではありません。自分達のお金を自らの責任において使うのです)、先ずは身近なコミュニティー、管理組合、自治会、せいぜい広げてもコミセン単位で、自らが決めてそのサービスを享受することが可能なスキームにしたらどうだろうか。

民主主義はコストがかかると言わ

れるが、厚くなった住民税を集めてそれをばら撒く構造は、これを助長し、つまらぬ利権意識をもたらしている。協働を前提とする市民活動の一部を、市民を信じ市民を自立させ任せてみる一策を講じてみたら如何でしょうか。

 

市議会基本条例を

そのための実現への近道として、先

述したように議会はチェック機関ではなく立法機関となったわけだから、「多摩市自治基本条例」(理念を謳ったもの)からもう一歩踏み込んだ「多摩市議会基本条例」をつくり協働のための市民活動を定義すれば、心ある議員の決断で12月の議会でも決定可能ではないだろうか(2年も3年もかけず、時間価値を失わず)。

またその手立ての一方法として「出

前議会」を義務付け、コミセン、できれば管理組合・自治会単位に例えば住民税の極く一部ではあるが、それを地域活動に役立つように予算化し住民で決めてゆくプロセスとしたらどうだろうか(アダプト制度のようなものではなく)。

 

自分の問題として考える

蛇足になるが、9月議会はゴミ有料

化問題で大変な時間を浪費した。ゴミをどうしたらよいか、この問題に市民一人一人があなたまかせではなく、自ずからの問題として対峙すれば、結論は単純化されたのではないか。

ゴミは減らすしかないのだ。我々は更なる利便性が欲しいのか、北極の氷が解けてしまってよいのか、その選択を迫られている。氷が解けては困るのなら自己犠牲(例えば豆腐は鍋を提げて買い、魚は皿を持って買いに行く、抑止力期待の有料化は、手段としてはある)を求めなければ、何の根本解決には至らない。

行政は2年前にゴミの有料化の廃案後2年間、市民への啓発に多大の時間と労力をかけ、その上最終アンケートの手法はまったくの不評だった。確か行政は廃案になる前に出前説明会を管理組合単位に実施しており、その時点で民意を得た決定が可能なルールがあれば決着していたのではないか。政治(先を見た政策こそ重要な役割)の条例不備のための無駄な民主主義にコストが発生することこそ避けるべきである。これは行政と同時に議員の責務でもある。議員は評論家的スタンスのチェックではなく条例作成、自治体経営権を発揮し、(会利会略ではなく)会派を超え議員一丸となって行政と対峙すべきではないだろうか。

行政区の最小単位を管理組合・自

治会、最大譲ってもコミュニティーエリアとすることが可能なら、そこでの結論を積み上げた結果こそ市民のための市民の政(まつりごと)ではないか。このような場があってこそ、協働による大事な市民活動のスタートラインにつけるのだ。     (了)

                                  

町田市民の多摩市議会傍聴記―(4)

      町田市 田中 誠

 

9月多摩市議会の一般質問の傍聴と、既に一般質問を何回も傍聴してきた感想をまとめた総合的な傍聴記に纏めました。

 

1.一般質問の質疑について;

●一般質問の項目の内容は!

(ILM01_AB01029) 市議会の一般質問における質問事項を見て、いつも感じていることですが、質問項目が多すぎる議員が後を絶たないようです。

 3ヶ月ごとの議会ですから、日ごろ懸案にしている問題点が多いとは思いますが、限られた35分の質問の持ち時間では、焦点を絞った最重要項目に限定するべきではないでしょうか。

 質問が多い余りに質疑が散漫になって、ただ発言したに留まり、行政に対して、何を要請し何を実施させてゆくのか、満足な回答を得ていない場合をしばしば見受けます。

 このような質疑の手法は、決して得策ではありません。

 議会での貴重な質疑の応答で、有効な施策を進言するとか、問題点の改善に結びつけるような質疑をしてこそ、一般質問の価値ある審議が出来るのではないでしょうか。

 勿論、時期に見合った当を得た質問項目を選出している議員もいます。そして、市民が兼ねてから切望していると思われる質問項目を取り上げて、行政に目を開かせる質疑をくり返している賞賛に値する議員がいるという事実を、議員全員が認識するべきではないでしょうか。

 いらいらしながら傍聴して、不快感が募ってくるひと時もあり、実に残念です。

 

●一般質問の仕方は!

(ILM14_AC03005) 多摩市議会に限ったことではなく、町田市議会でもよく見かけることですが、質問の仕方や要領などで、見事と言える議員がいる反面、余りにもお粗末と言わざるをえない議員の両極端といえましょう。

 見事な事例としては、焦点がしっかりと構成され、きびきびした質問を行なって、行政に緊張感を漲らせて適格な回答を引き出していることです。

 また、新たな施策を提案して、行政にしかるべき対策を立てさせていることなどです。

 それに反して、聞くに堪えない粗末な事例としては、言葉がはっきりしなくて持論をだらだらと述べた挙句、質問のポイントが分かりにくくなり、行政が何を回答してよいか判断に苦しむような質問に酔っている議員です。

 そして質問内容がどの担当部長に対してなのか、また、質問の要点がはっきりしていないために、部長が入れ替わり立ち替わり答弁して、しかるべき回答を引き出していないことです。

 各会派の特有な事情があろうかとは思いますが、全議員で質問の手法を研究しては如何でしょうか。

 現状のままでは、行政に主導権を握られたままの市議会に終始していくことを憂慮しています。

 

2.応答している市スタッフの態

  度について;

(ILM14_AC03041) 議会での一般質問は、議員と行政とは対等の立場であるべきですが、ある部長の態度には、応えてやるという傲慢というか慇懃(いんぎん)な態度を見受けることが、しばしばあります。

 質問の仕方・内容が適切でないような場合でも、質問の趣旨を確認して、真摯な態度で当を得た応答を行なうのが行政の務めではないでしょうか。

 質問の主旨を無視していると言えるような「はぐらかし答弁」を平然と延べている部長には、不快感どころか行政への不信の念が高まるばかりです。

 勿論、質問を真摯に受け止めて、細やかに熱心に応答している部長は評価に値すると感銘して傍聴しています。

部長の中には、壇上で回答する行き来の際に、儀礼を欠いた態度には不快感を禁じえません。私だけの感想ではないと思います。

 

3.他の議員の質疑のときの議員の態度;

(ILM01_AB05006) 議員席の後から傍聴していると、よく感じることですが、一部の議員の中には、他の議員の質疑の最中に、真剣みに欠ける態度を露にしているのは、如何なものでしょうか。

 あたかも対岸の火事を見回しているように漠然と聞いている態度は、実に不愉快極まりなしです。

 他の議員の質疑から、感銘を受ける内容がある筈です。自分に不得意な内容であっても、質疑から大いに学ぶ絶好の機会なのです。大いに反省してしかるべきです。        (了)

 

 

市民協働を担う市民は誰か

落合 落合 重美

 

9月の市議会では市民協働のテーマが採り上げられていた。渡辺市長が進める市民協働施策でコミセンやNPOセンターの施設運営を市民に委託している。しかし、行政側も議員もその成果を見る目が開いていない。

毎月参加希望者の溢れるトムハウス事業部の高齢者食事懇談や高齢者カラオケの場作りは15年続けられているが、対象の高齢者は当初7000世帯で700人居た世帯主の父母などは400人が亡くなり、新たに世帯主が高齢化して2000人が登場して2300人となっている。

この人達が翌月の食事懇談会参加をいそいそと申し込む姿や曲がった腰を伸ばして懸命にカラオケを歌う人などの顔を見ながら、地域で生きていく人の受け容れ場所をずっと作り続けているボランティアの人達がいる。ボランティアの人達も多くが亡くなっていったが、このボランティアの人達が生み出している価値を見る知性が行政にも市議会にも市民団体にも無いのである。

コミセン施設などの運営を請負っている市民の団体は受付の人を選び給与を支払っているが、コミセンの顔ともいえる受付の人のほとんどがボランティア活動に参加せずあちこちと廻って時給を稼いでいる人達である。

雇用契約の条件を見ると行政は市民協働を失業対策として捉えているようである。この視点が違うのである。

まちが命と知を運ぶバトンランナー達の仕事場として機能するためには、人を受け容れる活動を続ける有機的な人の群れが必要なのである。

この受け容れ側の群れが維持されるモチベーションは何か。長く続けていると現場で見えてくる世界がある。

お互いの顔が見え「ありがとう」といってもらうところに生まれる世界、マザーテレサが言う「本当にわかるのよ、死んでいく人の震える手がありがとうといっているのが」という世界である。この知的な世界をどのように捉えたらよいのであろうか。永山の福祉亭などもこのテーマに取り組んでいて受け容れる場を作り続けるボランティアの人達が苦労をしている。

厚木の米軍基地では、ボランティアをしている兵士に上官が敬礼をすると話していた。そこに知性がある。

貴重な税金だから大切に使わなくてはならないからと、安いマネーで形をつけるような感性では見えてこない世界である。

人は有史以来世界中で絶え間なくまちづくりに取り組んでいて、世界では優れたまちが生まれている。

人を受け容れるホスピタリティという知的生産物を見る知力が問われている。

             (了)