彗星

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 米航空宇宙局(NASA)の探査機「ディープインパクト」が彗星(すいせい)に子機を衝突させた一大実験が、今月初め、大きく報じられた。夜空に尾を引く彗星は「ほうき星」とも呼ばれ、かつて凶事の前兆とされたりしたが、現代では太陽系の起源に迫る手がかりとみられている。

 細長い楕円(だえん)の軌道を描きながら、太陽の周りを長い年月をかけて回る。国立天文台の渡部潤一・助教授によると、太陽を回る周期が200年以下の彗星が約170個、それ以上の彗星は約1200個見つかっている。

 彗星の「コア(核)」の素顔は、氷やドライアイス、岩などがまじった「汚れた雪だるま」だ。望遠鏡ではもやっとかすんで見える。太陽の熱で、核から水分などが気化したり、ちりを噴き出したりしているからだ。

 「尾」は、イオン化した水分子や一酸化炭素イオン、ちりなどだ。太陽に近づくほど核から出る量が増え、尾が伸びる。長いものは1億キロになる。明るく見えるのは太陽の光を反射しているせいだ。地球の大気圏で燃えて光る流れ星とは違う。

 彗星の「ふるさと」は二つあると考えられている。

 一つが海王星の軌道の外側に円盤状に広がる「エッジワース・カイパーベルト」。約46億年前に太陽系ができた時、惑星になれずに残った小天体が集まっている。小天体同士がぶつかって軌道がずれ、木星など惑星の重力で太陽に近づく軌道に乗ると、彗星の誕生だ。「ディープインパクト」の標的、テンペル第1彗星もこのタイプ。

 もう一つは1光年ほど離れた、太陽系の重力圏の境界付近に広がる球状の「オールトの雲」。惑星ができた頃、太陽系の外にはじき出された小天体の群れだ。ほかの恒星などの影響を受け、再び太陽系へ引き寄せられると彗星になる。ヘール・ボップ彗星や百武彗星が有名。周期は数百〜数千年以上で、確定できないものもある。

 どちらの彗星も、太陽系ができた当時の姿をとどめ、宇宙の「タイムカプセル」のような存在だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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