(07年9月)
米アポロ計画以来に初めて本格的な月探査に挑む「かぐや」。全部で15種類もの観測ミッションを搭載し、史上最高の精度で月の全球観測をする。
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月までの距離は約38万キロ。表側(左)と裏側はずいぶん違う=NASA・JAXA提供 |
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地球を旅立ち、月へ向かう「かぐや」=池下章裕さん提供 |
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「かぐや」は月を調べるだけでなく、月から地球や宇宙も観測する=池下章裕さん提供 |
■米アポロ計画以来の本格的な月探査
観測機器の総重量は約300キロにのぼり、打ち上げ時の「かぐや」の重量は燃料込みで約3トン。近年の月探査機クレメンタイン(米、1994年打ち上げ)が約450キロ、ルナプロスペクター(米、1998年打ち上げ)が約300キロだったのに比べて大きく、無人衛星としては異例の規模を誇る。
衛星の重量にも目を奪われるが、「本格的」たるゆえんはやはり、ミッションが質・量ともに優れている点。ミッション数が多く、高い分解能を誇るのが特徴だ。分解能とは、どのくらいの大きさのものまでを見分けることができるかを表したもので、分解能が高いほど、細かいところまで識別が可能になる。
アポロ計画では人間が月面に降り立ち、月の石も持ち帰った。しかし、探査した領域は月のほんの一部の地域だった。
その後、クレメンタイン、ルナプロスペクターの探査で、月の極域に氷の存在を示唆するデータを発見。月の地形や元素分布について全球マップも初めてつくられたが、たとえば、元素分布は約100キロ四方の平均値で、精度が十分ではなかった。月はどうやってできたのか。月の表側と裏側が大きく違っているのはなぜなのか。月の謎は、まだほとんど解き明かされていないといっていい。
「かぐや」の地形カメラは分解能10メートルで、10メートル以上の大きさの地形を見分けられる。X線を使った元素分布は分解能20キロで観測できるなど、月の全体像が初めて正確につかめると期待されている。
「かぐや」が先陣を切り、これから、各国の「月探査ラッシュ」が到来する。年内に打ち上げられるのが、「嫦娥1号」(中国)。来年には「チャンドラヤーン1号」(インド)、「ルナ・リコネサンス・オービター」(米)が続き、月の起源や進化、月の資源利用の可能性を探る。
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